おしづ『あんたねえ、ご指名がないっていうけど幽霊は人を怖がらせてなんぼだよ。そんでもって少し綺麗だとか色っぽいって具合ならお客さんからご指名もあるってもんさ。ただ可愛いだけじゃ生きてる人間にはかなわないんだよ。まずはそこにいるお仲さんなんかを少し見習いなよ。』
新人『いやです!絶対いや!』
おしづ『最近の若い娘はこれだからねえ。お仲さんいま何か言った?この娘がうらめしい?そうね、それも幽霊の基本だねぇ。』
おしづさんちょっと長セリフになってしまいました。
江戸川画爛の江戸浮世風絵図 – 妖怪、忍者、侍 etc.
おしづ『あんたねえ、ご指名がないっていうけど幽霊は人を怖がらせてなんぼだよ。そんでもって少し綺麗だとか色っぽいって具合ならお客さんからご指名もあるってもんさ。ただ可愛いだけじゃ生きてる人間にはかなわないんだよ。まずはそこにいるお仲さんなんかを少し見習いなよ。』
新人『いやです!絶対いや!』
おしづ『最近の若い娘はこれだからねえ。お仲さんいま何か言った?この娘がうらめしい?そうね、それも幽霊の基本だねぇ。』
おしづさんちょっと長セリフになってしまいました。
おしづ『どうしたの?』
おさと『おしづ丁度よかった。 この新人さん、幽霊やめたいって言うのよ。なんかお客さんと一緒にいても空気が読めなくて失敗ばかりするんだって。もう少し頑張ればって話してたとこなんだけど、あんたからも何か言ってあげて… 』
おしづ 『ふーん、そうは言ってもこの世界、そう簡単に足を洗えるもんじゃないよ。 だいいちあんたには洗う足が無いじゃないか。』
新人『えーと そこ笑うとこですか?』
久々のおしづさんです。
全体に暗い感じにしたかったので昨日のたぬきの絵と同じインスタグラムのHefeというフィルターを掛けています。
おしづさんに色をつけてみました。
髪も整えて筆のときよりも美人になったと思います。
幽霊なのになぜこんなに血色がいいの?などといった質問に対しては刑事訴追のおそれがありますので答弁を控えさせていただきます。
おしづ『本日はご指名ありがとうございます若旦那さん。』
若旦那『すこし歩きますか。』
おしづ『はい。(私は歩けないけど) 』
若旦那『皆さんあまり笑わないんですね。』
おしづ『幽霊が笑うとおかしいですから。』
若旦那『おしづさんはおいくつなんですか?』
おしづ『生前を入れて二百二十と…五になります。』
幽霊とお付き合いするなんざ粋だねぇ若旦那。
『名を「おしづ」と申します。永代橋の東のたもと、大柳の下でお待ちしております。なおご指名料は六文となってございます。』
新キャラクターの登場です。
キャラクターが増えてきたな…
ネタ切れしないからいいか。
『きゃあ!すみません… 私が見えるんですか?まだ明るいのに…』
『まだ新人幽霊なもので…、びっくりしちゃって。』
『はい、ついこのあいだ深川で新人研修を受けたばかりで…』
『ええ、けっこう大変でした。目つきとか手の角度とか覚えることがたくさん、規則もうるさくて髪の長さや着物の色まで決まってるんです。』
『はい、がんばります。ありがとうございました。』
最近インスタグラムでも文章が多くなってきたな…
しかも今回は絵が簡単だ。いけないいけない。
江戸新人幽霊の研修風景です。
会場は本所大柳の下(女性限定、年齢制限あり)着物は白以外不可、研修料六文。
手の角度と目つき、髪の乱れ具合がポイントとのこと。
人生いろいろ幽霊もいろいろ。
でもやっぱり柳がお似合い。