おこん『これは犬神の親分さん、手下も連れずにお一人で… まさか和解の申し入れ、ですか? 』
犬神一家の親分『あの戦いからもう百年経った… 最後のいざこざでも十五年も前だ、どうだろうこのへんで、いや何も仲良くしようというんじゃないんだよおこんさん、この江戸ではもう犬と狐の争い事はないのだとそう確認したいだけなんだ。そうすればお互いの若い衆も気が楽になるだろうと、そう思ったんだが。』
おこん『まあ親分さんがわざわざ来られてそういう話をして下さるなら、私は構いませんよ(この匂い、お土産は日本橋の高級お揚げみたいだし)。江戸も昔と違って大きくなりすぎて、多くの狐が山に引っ込んじまいましたからねえ。今となっては… 江戸に暮らす犬の数を考えたら、どっちみちこちらの負けですよ。』
犬神『いやいや、おこんさんの強さは知っていますから。あなた一人で、うちの半分はやられますよハハハ。それでは、そういうことで… あ、そうだ、ここは隣に診療所を開いてるんでしたね。私、最近ちょっと心の臓が悪くて、ついでと言っちゃあ何ですが診てもらってもいいですかね。』
才右衛門『あ、ああはい、私が医者の才右衛門で…さあこちらへ。』
おこん『(時々往診に行ってたくせに…私が気づかないわけないだろ)』
才右衛門の診察日誌その9、今回は会話中心です。
絵はちょっと雑かな😆
犬神の顔デカすぎ?