手相見の女(乙姫)『それじゃあ奥さん、この手相ここをちょっとだけ変えてあげるからね。… ほら、これで奥さんはいまから心も体も力が抜けて毎日幸せな気持ちでいられるようになるんだよ。でもそれは七日の間だけ、七日過ぎたらまたここに来ておくれ、そしたらまたあたしが手相をちょこっと変えてもっともっと幸せな気分にしてあげるから。いいかい?』
黒兵衛『これか…やっと見つけたぞ。黒葉よく見てみろ、あの手相見の女、無料で手相を見るとか言って人気になっているようだが、実は妖術で人を気持ちよくさせる代わりに生気を抜き取ってやがるんだ。しかしまさかとは思ったがありゃ間違いない、あいつ… 』
黒葉『あいつって?知ってるひと?』
黒兵衛『おい乙!しばらく見ないと思ったらまたこんなことをしてやがったのか!』
乙姫『そのうち誰かに見つかるとは思っていたけど…これはびっくりだ。からすの頭領、黒兵衛じゃないか。』