月代『ハチ!ひさしぶりだねえ。どうしたんだい?』
ハチ『遅くなりやしたが、これ本所の親分から夏のご挨拶でやす。』
月代『そうかいありがとうね、さあ上がってゆっくりしていってくれ。でもどうしたんだいその傘、三度笠にしちゃずいぶんと不恰好だねぇ。フフッ…悪いけどなんか笑っちゃうよ。』
ハチ『何を言ってんでやすか師匠!これはいま町で大はやりの新式日傘というやつでやすよ!同じ江戸でもここは少し田舎でやすからね、師匠にはこの傘の良さがわからないんでやすよまったく!』
月代『あら! ハチ…あんたのおかげだよ。』
ハチ『なんでやすか?いきなり。』
月代『おまえを見ておみよが笑ったんだよ。あの娘ここに来てはじめて笑ったんだよハチ。』
ハチ『おみよさん? はあ…なんだかよくわかりやせんが、よかったみたいでやすね。(あんまりうれしくないでやすが)』
この夏の挨拶の場面は前から考えていたんだけど、まさか丑の刻参りのお姉さんが一緒とは考えてもいませんでした。
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